空き家の増加が全国的な社会問題となる中、スムーズに空き家を処分できる「空き家買取業者」に注目が集まっています。
仲介ではなく、直接買い取ってくれるため、リフォームや清掃も不要で即現金化が可能です。
この記事では、空き家買取業者のサービス内容から選び方、口コミ評価で選ばれたランキング10選まで、2025年最新版の情報をわかりやすく解説します。
空き家買取業者とは?サービス内容と買取の流れ

この章では、空き家買取業者の基本的な役割や、仲介との違い、売却の手間が少ない理由などを説明します。
空き家買取業者とは空き家を買い取って再販・再利用する会社
空き家買取業者とは、その名のとおり空き家を買い取り、その後リフォーム・リノベーションをして再販することを主な事業としています。
買い取った物件は中古住宅として販売されたり、賃貸物件に転用されたり、自治体と連携して地域活性化に活用されるケースもあります。
空き家を放置しておくと、倒壊や火災のリスクが高まるほか、固定資産税の負担も続きます。
そのため、使わない空き家をスピーディに現金化できる手段として注目されています。
例えば国土交通省の「空き家対策の推進に向けた施策」では、再利用の推進が重要なテーマとして掲げられています。
仲介ではなく直接買取が基本
一般的な不動産売却は仲介が多く、買い手が見つかるまで時間がかかります。
一方で空き家買取業者は直接買取してくれるため、買い手を探す手間がなくスムーズに売却できます。
また、契約成立後は即日または数日以内に現金が振り込まれるケースも多く、スピード感を重視する人には大きなメリットです。
不動産仲介では売却完了までに数ヶ月かかることもあるため、急ぎたい人は直接買取業者の利用が効果的です。
リフォーム不要でそのまま売却できる
老朽化が進んだ空き家の場合、仲介で売るにはリフォームや清掃が必要なこともあります。
しかし空き家買取業者は、現状のままの「ボロ家」でも買取対象としてくれるケースが多いため、費用負担を抑えられます。
たとえば、シロアリ被害や雨漏りがある物件、庭が荒れたままの物件でもそのまま買い取ってくれる業者もあります。
この点は、所有者にとって大きな心理的・経済的負担の軽減につながります。
空き家買取業者を選ぶときにチェックすべきポイント

業者によって対応エリアやサービス内容が異なるため、選び方のコツを理解しておくことが重要です。
対応エリアが自分の空き家の所在地に合っているか
まず確認すべきなのは、その業者が自分の空き家がある地域に対応しているかどうかです。
全国対応と記載されていても、離島や一部の山間部には非対応というケースもあるため、事前に確認しましょう。
特に地方の空き家の場合、地方密着型の業者の方がスピーディかつ柔軟に対応してくれることが多いです。
地方自治体の空き家バンク制度と連携している業者もあります(参考:全国版空き家バンク)。
買取実績や会社の運営年数を確認する
信頼できる業者を見極めるには、買取実績や会社の設立年なども重要な判断材料になります。
設立間もない業者より、長年運営されていて実績が豊富な業者のほうが安心です。
各社の公式サイトに掲載されている「実績数」や「お客様の声」などを参考にしましょう。
また、上場企業が運営している場合は財務基盤もしっかりしており、信頼性が高いといえます。
口コミや評判が高い業者を選ぶ
インターネットの口コミや評判は、実際に利用した人の声を聞ける貴重な情報源です。
Googleのレビューや不動産専用の口コミサイトを活用して、対応の良さやスピード感などをチェックしましょう。
ただし、極端に良い評価だけが並んでいる場合は注意が必要です。
中立的な意見がある方が信頼性が高く、参考になります。
買取価格の提示が明確であるかどうか
査定の結果、買取価格の内訳や根拠を明確に説明してくれる業者は信頼できます。
「相場より高い」「今だけの特別価格」といった言葉だけではなく、具体的な価格根拠を確認しましょう。
不動産の価格相場は、国土交通省が提供する「不動産取引価格情報検索」で確認できます。
価格の裏付けが取れるかどうかは、後々のトラブル回避にもつながります。
相談・査定が無料かどうか
良心的な業者であれば、初回の相談や簡易査定は無料で行ってくれます。
査定後に契約を迫られるような業者は避け、納得いくまで比較検討できる業者を選びましょう。
また、出張査定やオンライン査定の可否についても確認しておくと便利です。
最近では、LINEや写真だけで完結する簡易査定サービスも増えており、忙しい人にも好評です。
口コミ評価で選ぶ!【2025年版】空き家買取業者ランキング10選!

ここでは口コミで高評価を集めている空き家買取業者を10社紹介します。
それぞれの特徴や強みを簡潔にまとめていますので、自分の目的に合った業者を選びましょう。
訳あり物件買取プロ|全国対応で即日査定が可能
全国どこでも対応可能で、即日査定・即日現金化に強い業者です。
事故物件や再建築不可物件、相続トラブル物件にも対応しており、柔軟性が高いのが特徴です。
スピードと実績を重視したい人に最適な選択肢といえるでしょう。
空き家パス|地方の空き家買取に強み
空き家パスは地方エリアの空き家再生に特化した買取業者です。
空き家の利活用を通じて地域課題の解決に貢献することをミッションに掲げ、自治体と連携した事例も多数あります。
「ボロボロの家でも買取OK」「再建築不可でも相談可能」といった柔軟な対応が魅力です。
田舎に空き家を持っている人や、都市部では対応してもらえなかった人にもおすすめできます。
家いちば|空き家マッチングサイトで自由度が高い
家いちばは、売主が直接買主と交渉できる「空き家マッチング型」のサービスです。
業者買取ではなく個人間売買のため、価格交渉の自由度が高く、納得のいく取引が可能です。
掲載料のみで利用できるため、コストを抑えたい人にも向いています。
また、再生後の活用事例も紹介されており、空き家が再び人の手に渡る喜びを感じられる点も特徴です。
カチタス|再生住宅の大手で信頼性が高い
カチタスは東証プライム市場に上場している再生住宅の最大手で、累計買取実績は50,000件を超えます。
買い取った住宅をリフォームし、品質保証付きで販売する仕組みが特徴です。
全国対応で、地方や郊外の物件でも対応可能なのが嬉しいポイントです。
信頼性・実績・スピード感のバランスが非常に良く、初めての空き家売却でも安心して依頼できます。
空き家買取隊|地方密着型のスピード対応
空き家買取隊は、地方密着型で迅速な対応に強みを持つ業者です。
見積もり依頼から査定・契約までがとにかくスピーディで、即現金化を希望する方に人気があります。
スタッフの対応が丁寧で、手続きも分かりやすく、口コミ評価も高水準です。
「リフォーム不要」「荷物そのままでもOK」など、柔軟なサービスが魅力です。
クランピーリアルエステート|再建築不可物件にも対応
クランピーリアルエステートは、他社で断られがちな「再建築不可物件」や「傾いた家」などの特殊案件にも対応しています。
再建築不可や旗竿地などの物件をお持ちの方には特におすすめです。
不動産の法的な課題にも精通しており、複雑な案件でもしっかり対応してくれる点が評価されています。
「他で断られたけど、ここで買い取ってもらえた」という口コミも多数寄せられています。
イエステーション|地域専門の店舗展開が強み
全国に100店舗以上を展開している地域密着型の買取業者です。
店舗ごとにその地域の事情に精通しており、地元相場を踏まえた適正な価格査定が可能です。
空き家の活用相談や相続対応にも強く、法的な相談もワンストップで対応できる体制があります。
地方での売却を考えている方や、実際に対面で相談したい方に向いています。
いえカツLIFE|買取業者とのマッチングに強い
いえカツLIFEは、複数の買取業者とマッチングしてくれる比較サービス型のサイトです。
空き家の条件に合う業者を自動で選定し、最適な提案を受けられる点が特徴です。
手間をかけずに多くの業者から査定を受けたい方に適しています。
また、マッチング後は業者とのやり取りもサポートしてくれるため、初心者でも安心です。
アキサポ買取|アキサポが運営する再生特化サービス
アキサポ買取は、空き家活用プラットフォーム「アキサポ」が提供する直接買取サービスです。
空き家の再生・管理・運用までトータルサポートしており、「売るか活用するか迷っている人」にも適したサービスです。
買取だけでなく賃貸化やリノベーション相談も可能で、長期的な視点で空き家を考えたい人に人気です。
不動産のプロによる丁寧な説明が好評で、信頼できるパートナーとして活用できます。
リビンマッチ|最大6社から一括査定ができる比較サービス
リビンマッチは、最大6社の買取業者から一括査定が取れる便利なサービスです。
ネットで物件情報を入力するだけで、すぐに複数社から査定結果が届きます。
「とりあえず相場を知りたい」という段階の人に非常に便利なサービスです。
強引な営業が少なく、気軽に利用できる点も高評価の理由となっています。
空き家買取業者を利用するメリットとデメリット

ここでは空き家買取業者を使うことで得られる利点と、注意すべき欠点を紹介します。
すぐに現金化できるから
最大のメリットは、スピーディーに現金化できることです。
買主を探す必要がなく、契約が成立すれば数日で振り込みが完了するケースもあります。
相続した空き家の管理が困難な人や、急いで資金が必要な人にとっては大きな利点です。
金融機関などからの融資を待たずに資金化できる点は他の方法にはない強みです。
仲介手数料がかからないから
通常の不動産売却では、不動産会社に仲介手数料(売却価格の3%+6万円+税)がかかります。
しかし、空き家買取業者では仲介を通さないため手数料がかかりません。
その分、手取り額が増えるという点で経済的なメリットがあります。
不動産売買にかかるコストを抑えたい方にとって非常に魅力的な選択肢です。
リフォームや清掃の手間が省けるから
空き家買取業者は、建物が老朽化していても、そのままの状態で買い取ってくれる場合が多く、事前のリフォームや清掃は不要です。
築年数が古い家や、荷物が残っている状態でも対応可能な業者が多いため、手間や費用をかけずに売却できます。
特に遠方に空き家を所有している人にとっては、現地に行く手間も減らせて大きなメリットとなります。
その分、売主は時間もお金も節約でき、スムーズに手放すことが可能です。
買取価格が相場より安くなる可能性があるから
デメリットとしては、仲介と比べて買取価格が相場より低くなりやすい点が挙げられます。
業者はリフォーム費用や再販リスクを考慮して買い取るため、査定額にその分のコストが反映されるからです。
急ぎで売りたい、管理が困難といった理由がない限りは、時間をかけて仲介売却した方が高く売れる可能性もあります。
そのため、査定額を見て納得がいくかどうかはしっかりと判断する必要があります。
買取を断られるケースもあるから
すべての空き家が必ず買い取られるとは限りません。
たとえば、建物が倒壊寸前だったり、再建築が極めて困難な土地にある場合は、買取を断られることもあります。
また、権利関係が複雑な物件(共有名義、差押え登記ありなど)は、対応できない業者も多いです。
そのため、まずは複数業者に査定依頼をして、買取可否や条件を確認することが重要です。
悪質な空き家買取業者に注意!よくあるトラブル事例

空き家ビジネスの需要拡大に伴い、悪質な業者も増えています。
以下のような事例に注意しましょう。
査定価格から大幅に減額される
最初の査定では高額を提示しておきながら、実際の契約段階で大幅に価格を下げる業者がいます。
「現地を見たら予想以上に老朽化が進んでいた」といった理由で、後出しの減額をされるケースがあります。
信頼できる業者は、査定前に詳細な情報を求め、減額のないよう事前に条件を提示してくれます。
契約前にキャンセルポリシーや価格変更のルールを確認しておくことが大切です。
契約後にキャンセル料を請求される
契約後、売主側の事情でキャンセルした場合に高額なキャンセル料を請求する業者も存在します。
また、「キャンセルは原則不可」とする強引な契約内容を提示してくる業者もいます。
こうしたトラブルを防ぐためには、契約書の内容を細かくチェックし、不明点は必ず確認しましょう。
可能であれば、消費生活センターなど第三者機関に事前相談するのも有効です。
名義変更を後回しにされる
不動産の売買では、名義変更(登記)がスムーズに行われることが大前提です。
しかし、名義変更を後回しにして、所有者の責任だけ残すようなトラブルも報告されています。
たとえば税金の通知や近隣トラブルの連絡が、売却後も旧所有者に届くことがあります。
登記の変更完了通知を受け取るまでは、すべての書類ややり取りの記録を残しておくことが重要です。
不動産登記の不備を利用される
登記が古かったり、相続登記が完了していない物件は悪質業者にとって「狙い目」とされることもあります。
所有者が複数いたり、相続人が不明だったりする場合には特に注意が必要です。
このような状況を理由に、不当に安い価格で買い取られる恐れがあります。
相続登記の義務化も始まっており(2024年4月施行)、売却前には登記情報を必ず確認しておきましょう(参考:法務省|相続登記の義務化について)。
信頼できる空き家買取業者の見分け方とは?

トラブルを避けるためには、信頼できる業者を選ぶことが重要です。以下のポイントを必ず確認しましょう。
宅建業の免許番号を確認する
不動産取引を行うには宅建業の免許が必要です。免許番号の表記があるか確認しましょう。
国土交通省の「宅建業者検索システム」で業者の登録情報を調べることもできます。
免許番号の更新年数が古すぎないかも合わせてチェックするとよいでしょう。
免許がない業者との取引は違法であり、大きなリスクを伴います。
会社のホームページが整っているか見る
会社概要、代表者、免許情報、所在地、実績、問い合わせ先などがきちんと記載されているか確認しましょう。
情報が曖昧な業者や、ホームページの内容が薄い業者は避けたほうが無難です。
また、最近ではSNSやブログなどで活動内容を公開している業者も多く、事前に雰囲気を知る材料になります。
見やすく、更新頻度が高いサイトは信頼性のひとつの指標となります。
事前説明が丁寧で分かりやすいかを確認する
初回の相談や査定時に、きちんと説明してくれるかどうかも重要な判断材料です。
「すぐ契約しましょう」と急かす業者は要注意で、質問にしっかり答えてくれる姿勢を見ましょう。
特に契約内容や支払いタイミング、名義変更についての説明が丁寧であるかがポイントです。
信頼できる業者ほど、リスクも含めて正直に伝えてくれます。
口コミサイトで悪い評判が多くないか調べる
「対応が悪かった」「減額された」「キャンセル料を取られた」など、悪い口コミが目立つ業者は避けましょう。
口コミはGoogleマップや不動産ポータルサイト、SNSなどで確認できます。
ただし、口コミはあくまで個人の意見であるため、内容の真偽や偏りにも注意が必要です。
空き家買取業者を選ぶ前に確認すべき3つのこと

空き家買取業者に依頼する前に、事前に確認すべき重要なポイントがあります。
焦って売却せず、これらのステップを踏むことで、納得できる取引を実現できます。
自分の空き家の相場を把握する
まずは、自分の空き家がどの程度の価値なのか、目安となる相場を調べておきましょう。
国土交通省の「不動産取引価格情報検索」や、不動産ポータルサイト(スーモ・ホームズなど)で周辺エリアの取引事例を確認できます。
相場感を持っておくことで、査定価格が妥当かどうかを判断しやすくなります。
他の売却方法(仲介・相続放棄など)も検討する
買取以外にも、仲介で売却する、相続放棄する、自治体の空き家バンクを利用するなど様々な選択肢があります。
たとえば時間があるなら、仲介で売却した方が高く売れる可能性がありますし、利用価値がない空き家なら相続放棄の選択肢もあります。
相続登記後3ヶ月以内なら「相続放棄」を家庭裁判所に申請できます。
自治体によっては補助金制度や解体支援も行っているため、地域の制度を調べるのも重要です。
複数業者に査定を依頼して比較する
1社の査定だけで即決せず、必ず複数の業者に査定依頼をして比較検討しましょう。
買取価格だけでなく、対応の丁寧さ、手続きのスピード、契約内容などを比較することで、より納得感のある選択ができます。
無料で複数社の査定を比較できる「リビンマッチ」や「いえカツLIFE」などのサービスも活用すると効率的です。
高く売ることも大切ですが、「安心して売る」ことも同じくらい重要です。
まとめ|空き家買取業者ランキングを活用して後悔しない業者選びを

空き家を手放すというのは、多くの人にとって一生に一度の経験です。
後悔しないためには、信頼できる情報をもとに冷静な判断が必要です。
信頼できる情報をもとに業者を選ぶ
口コミや実績、免許情報など信頼性のあるデータを基に、業者選びを行いましょう。
特に国や自治体の公式情報、公的機関が運営するデータベースを活用すると安心です。
業者の言葉だけに頼らず、自分自身でも情報を調べる姿勢が大切です。
「何となく良さそう」ではなく、数字と根拠をもとに選ぶことで、満足度の高い売却が実現します。
自分のニーズに合う業者を比較する
買取スピードを重視するのか、価格を重視するのか、手間を減らしたいのか。
自分の優先順位を明確にして、それに合う業者を選ぶことが成功のカギです。
都市部か地方か、特殊物件かどうかなど、物件の特性によって選ぶべき業者も変わります。
「訳あり物件買取プロ」や「空き家パス」など、目的別に強みを持つ業者を選びましょう。
口コミと査定内容の両方をチェックする
口コミ評価と実際の査定内容の両方を確認することで、業者の実力が見えてきます。
口コミだけに頼らず、実際に査定を受けてみて、対応の丁寧さやスピード感もチェックしましょう。
不動産の売却は、金額の大きな取引です。
じっくりと比較検討し、自分にとってベストな選択ができるよう、この記事の情報をぜひ活用してください。